幅広い知識と経験で、全社の生産力と利益を支える。

生産技術は材料の投入から完成品排出まですべての工程を管理するため、会社全体に関わる仕事です。

受注してからの流れで説明すると、量産の2年前に自動車メーカーから製品仕様の連絡が来るので、そこから設計と生産技術で作り方や工程の方向性を決め、製品設計と工程設計を固めていきます。

次に実稼働で問題がないよう、機械の動きや判断力に合わせて設計を変更。OKが出たら、テスト用の生産設備を作ってテストします。テスト後、想定通りの生産性や精度で仕上がるかを確認し、設計に確認。どうしても精度が上がらないなどの問題があれば、コストがかかっても手作業に変えるなどの判断を営業に伝えて調整します。

一定量作ったらお客様と全体を確認。OKが出たら量産のため正式な設備設計に移行します。各段階でうまくいかなければやり直しとテストを何度も行うのですが、経験豊富な生産技術なら失敗なく一発OKとなることもあります。仮説通りにうまく進んだときは、達成感が味わえる仕事です。

手法の変更で数億の利益を生む。バタフライ効果を実践するような仕事。

生産技術の仕事で難しいのは、品質とコストのバランスを取りながらできるだけ利益率を高くすること。

思い出深いのは、導入費1億円の機械で行う工程を一般的な機械5台で分割した事例です。10分に1個の生産だったのを1分に1個と生産性を10倍にするだけでなく、コストも50%削減できました。これは工場単体でも数億円規模のインパクトがありましたが、海外に展開すればもっと影響規模が大きくなります。こんな風にやり方を変えるだけで生産性やコストが大幅に変わり、会社の利益に直結するのが生産技術の面白いところです。

また、設備以外に物を運ぶ工程でも、物の流し方を変えるだけでコストが下げられます。以前製品のロット数を100個から20個に変えて、在庫と運搬コストを削減したことがありました。ライン作業や完成品排出で物を移動する際も、ロットを減らせば手で運べるようになるため、フォークリフトや巨大な搬送装置が必要なくなり、スペースや作業工数を削減できます。

生産技術が幅広い知識を持っていれば大幅にコストを下げ、会社の利益を増やせる。まさに腕の見せ所です。この仕事は間接的に見えて、実は会社の根幹に触れる面白さがあります。今、私はプロジェクトを統括する立場ですが、今後は管理職として生産技術の面白さを伝え、さらなるレベル向上を図りたいと思っています。

外資と内資の良さを併せ持つ、類まれなオートリブの環境。

当社のビジョンである「Saving More Lives」は、仕事をするとき常に意識しています。製品の安全性を保つ設備の作成と管理に責任を持って取り組むと同時に、人の命を守る製品に携われることはとても誇らしく、やりがいを感じます。

こうした業務以外にオートリブが持つ環境の素晴らしさも、私のやりがいや楽しさにつながっています。まずコミュニケーションがとりやすく、上司・部下など立場に関係なくフランクに話せるのは大きな魅力。この関係性の良さが、働きやすさにつながっていると感じます。

また、海外とのコミュニケーションがかなり多い点も魅力です。私自身、製品や品質チームの国内海外横断で行う週次ミーティングに出席し、新しい情報が交換できることを嬉しく感じています。

人材育成の充実度にも驚かされました。私は生産技術の年間教育プログラムを受けたのですが、非常に実践的だったため、先程挙げたような成果につなげられました。一般的な企業は新卒に力を入れることも多いですが、オートリブは新卒・中途両方の育成に力を注ぐ会社だと思います。

人の命を守る、やりがいある仕事がしたい方。海外とのやりとり・円滑な人間関係・充実した育成などの環境面に魅力を感じる方は、ぜひインターンシップ、説明会などで当社の雰囲気に触れてみてください。